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コラム
2025.04.03計測器
電子天秤:傾けた状態で測定するとどんな結果になるの?
電子天秤を傾けた状態で使用すると誤差の原因となります
🔹電子天秤は水平を保った状態で使用しないと正しい測定ができないため、水準器で水平を確認して、傾いている場合はアジャスターで調整してから使用することになっています

🔹電子天秤が傾いていると、実際の重量が垂直方向と水平方向に分散されてしまうため理屈上では電子天秤が表示する値は軽い値となってしまいます。

🔹では電子天秤を傾けた状態で測定すると実際にはどれくらいの値を表示するのでしょうか?実験してみました。
電子天秤を傾けて測定してみました
秤量5kgの電子天秤を使用して、水平状態と傾けた状態で10g、100g、1kgの分銅を載せて電子天秤の指示値の差を確認しました。
【使用標準器】
・電子天秤 ザルトリウス 型式:LC5101S 仕様:最大秤量:5Kg 最小目盛:1mg
・分銅 村上衡機製作所 等級:F1級 仕様:1mg~1kg(25個組)
【測定環境】
・温度:20.2℃ 湿度:55.1%rh 電源電圧:AC100V


🔹0.2度および0.5度の傾斜では、10gにおいて差異は観察されませんでした。しかし、100gおよび1kgにおいては、わずか0.2度の傾斜でも差異が現れ、傾斜角度が増加するにつれてその差異は著しく大きくなりました。
🔹「電子天秤は傾けた状態で使用しない」ということは校正の際にはこれまで当然のことのように気を付けていましたが、今回、具体的な数値を確認することで水平にした状態で使用することの重要さを改めて再認識しました。
当社では様々なメーカの電子天秤の校正が可能です
🔹電子天秤の校正は当社では年間約 1000 台の実績があり、非常に多くのお客様からご依頼を頂いています。
🔹メーカ・機種問わず対応しておりますので、校正にお困りの際は こちら からお問い合わせください。
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