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業務に活える校正技術情報
2009.07.08
校正から見た「計測器の管理」
温度センサーを脱着する際、
●ただ取り外して、取り付ければ良いと簡単に思われがちですが、取り外す時、 取り付ける時には、設備の破損といった思わぬ落とし穴が有ります。
例えば、温度センサーを取り付ける時に挿入長が変わると、
どんな落とし穴が有ると思いますか?
【思わぬ落とし穴 その1】
1.炉内の温度は、一般的には均一ではなく、ヒーターやバーナーなどの熱源に
近いほど温度は高く、離れた場所ほど温度が低い状態になっています。
2.従って、温度センサーの挿入長によって感知する炉内温度は違ってきます。
3.上図の例では、炉内のコントロール温度(800℃)が一定であっても、
取付状態(温度センサーの挿入長)が、〈A〉から〈A’〉に変わることで、
感知する温度が低く(750℃)なり、実際の炉内温度は、異常に上昇して
しまいます。
4.その結果、製品がダメになったり、場合によっては、炉のヒーター断線や
炉内設備の変形・破損といった、おもわぬトラブルに繋がってしまいます。
【思わぬ落とし穴 その2】・・・他にも様々な落とし穴があります
1.炉内で温度センサーが曲がっていると、
→ 無理に引き抜こうとすると、温度センサー本体や、炉内の壁が壊れたり
2.ねじ込みタイプの温度センサーでは、
→ ネジが高温で焼き付いたり、錆びていると、ネジが外せなくなり、
温度センサーのケーブルやキャピラリー部分を捻って壊れる恐れが
あります。
当社では、
◆温度センサーの取付状態を変えないための工夫として、
1) 取り外す前に、センサーと止め金具部分にペイントして、取付状態が確認
できるようにしたり
2) ペイント塗布の了解が得られない場合は、挿入長の長さを測って、その記録
を残して
温度センサーを元の状態に戻せるようにしています。
◆温度センサーの変形や異常があった場合は、
1) 作業を一旦中断し、お客様に状況を報告します。
2) お客様の指示に従って対応します。
◆お客様の設備や機器に悪影響がないことを確認するために、
1) 設備や機器が問題なく稼働するまで、立ち合いを行い、引き渡し完了
とします。