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TOPICS
業務に活える校正技術情報
2009.08.20
NKS流「ためしてガッテン!」
●計測器の取扱いシリーズ No.3 で【電子天秤】を取り上げました。
当社の電子天秤の検査項目の一つとして、偏置誤差の検査が有ります。
今回は、電子天秤の第2段として、この偏置誤差の検査に触れ、
何故、この検査が必要なのかを、測定データを元に検証してみました。
●電子天秤は、載せ台のどの場所に試料を置いて測っても、誤差がでない
構造になっています。
しかし実際には、載せ台の中央部分に載せなければ、多少の誤差が生じる
場合も有ります。
●偏置誤差の検査は、載せ台の中央からズレた位置に分銅を載せた時に
どの位の誤差があるのかを測るために行います。
●「計量法」では、偏置誤差の検査方法は、載せ台を4等分し、それぞれの中心に
順番に最大秤量の約1/3の荷重で検査しなさい と規定しています。
●実際に電子天秤を使用する場合には、軽いモノから重いモノと色々な重量を
測ると思います。
●そこで今回の試験は、計量法で定める偏置荷重に近い分銅(2000g)と、
あえて、最大荷重(5000g)に近い分銅を使って測定しました。
測定方法(位置)は、以下の3つです。
●結果として、2000gの場合には、誤差は有りませんが、5000gの場合には、
中心から遠い位置ほど、測定値の誤差やバラツキが大きい事が分かります。
●この電子天秤の偏置誤差は、次の通りです。
許容範囲内の結果なので、どこに載せても測定できることが分かります。
●測定現場では、重量も形状も違うモノを測ろうとする場合、必ずしも載せ台の
中央部分に載せる事が出来ない場合もあると思います。
●その場合でも、偏置誤差の検査を行うことで、中央からズレた位置に載せても
許容範囲の精度で測定できるかどうかが分かり、測定値に対する信頼性を
確かめる事ができます。
●当社では、偏置誤差の検査は、分銅を載せた位置を図表で表わすとともに
具体的な数値でその位置と誤差を成績書に記載しています。