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TOPICS
業務に活える校正技術情報
2009.07.01
NKS流「ためしてガッテン!」
●今回は、熱電式温度計の指示校正における舞台裏をお伝えします
温度を測るとき、
●温度計には、測温接点と基準接点の温度差に応じた起電力がかかります 下図1で、現場の温度が、800℃
温度指示計のある場所の室温が 30℃の場合、
その入力端子には、800ー30=770℃の起電力がかかります。
温度計の表示値は??
●現場の温度(800℃)を表示するため、温度計には基準接点(入力端子)に 入力される起電力(電圧)に、室温に相当する電圧をプラス・マイナスして補正
しています。
(この働きを一般に温度補償機能という)
●従って、温度計を校正する場合は、mV発生器と温度計の間を銅導線と補償導線で
接続し、その接続点(基準接点)の温度を0℃に保たなければなりません。
(下図2)
●そのための装置として、一般には氷点式基準接点補償器が使われますが、その
内部温度を0℃に保つことが、正しい温度計の校正を行うポイントになります。
●氷点式基準接点補償器(アイスジャー)は、その氷の作り方や使い方によって
測定温度に影響が出ます
●恥ずかしいお話ですが、夏場の校正時に、氷が溶けてしまい、あわてて氷を買い
に走ったことがあります
氷点式基準接点補償器の内部温度を0℃に保つには、
●氷や水を扱う場合には、不純物が混じらないよう素手で扱わないこと
●きれいな氷を細かく砕いて、かき氷の状態にすること
●水面の高さは、基準接点が空中に出ないレベル以上の状態にすること
●長時間使用する場合、一定時間毎に点検して氷を補充すること
が大切になります。
熱電式温度計を正確に校正するには、舞台裏で、この様な準備や確認を
行っています。