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2009.11.25

校正のトピックスNo.26
 【引き渡しには苦労しています】
   ~校正を依頼する側と実施する側との視点の違い~

校正から見た「計測器の管理」

  • 今回は、「引き渡しには苦労しています」と題し、「校正終了時のお客様と校正会社の視点の違い」をお伝えします。

 校正終了時のお客様の視点

    • お客様にとって校正後、一番気になることは、校正結果「品質記録」だと思います。
    • 何故なら、「校正結果」が、製品の品質を左右するからです。
    • 「不合格機器は無いだろうか」「この品質記録で、審査がパスするだろうか」「トレースが確保された標準器だろうか」と、いろいろ心配だと思います。
    • 校正を行った機器のデータがキチンとしていることは大切ですが、校正作業後では、もう一つ欠かせないことがあります。
    • それは校正後、お客様に引き渡す機器や設備が校正前の状態に戻っているかという当たり前のことですが、校正会社としてはむしろ一番気にしていることです。

 校正を実施する側の視点

  • そこで当社では、校正した機器や設備が元通りに戻っていることを確認するために、「校正後の運転立合」をお願いしています。
  • 校正業務終了後に、必ずお客様と一緒になって作業後の運転立合を行い、機器や設備が元通りになっていることを確認しています。
  • また、作業当日、設備が稼働出来ない場合は、設備の稼働に合わせ、後日「運転立合」を行って、設備の立ち上げを確認する体制をとっています。
  • 「校正業務」は、機器や設備がスムーズに立ち上がることが、一番大切だと考えています。

 お客様に安心して戴くための引き渡し

  • お客様にとっては校正後、機器や設備がスムーズに立ち上がることは、当たり前の事ですが、
  • 校正後、「設定値」を戻していなかったり、配線を戻していなかったりしたら、最悪の場合、生産を止めてしまったり、製品の品質に影響を与えてしまうというトラブルに繋がります。
  • 当社では、そんなトラブルを出さない為に、「校正票」を使って校正前の状態に復旧したり、「運転立合」を行って、機器や設備に問題ないことを確認し、引き渡し完了としています。
  • 「引き渡し」は、校正業務の中でも重要な作業の一つと位置づけ、確実に行うことで、お客様に満足していただけると考えています。

 お客様と校正会社の視点の違い

  • 2回に渡って「校正業務におけるお客様と校正会社の視点の違い」をお伝えしてきました。
  • 「校正前」の場面では、安全に作業を進めるための「現場調査」、また「校正後」の場面では、安全に作業を終わらせるための「引き渡し」を愚直に行っています。
  • 安全で確実な校正業務を提供することが、校正会社としての姿勢だと考え、これからも取り組んで行きます。

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