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業務に活える校正技術情報
2009.08.05
校正から見た「計測器の管理」
●校正結果の正しさを左右するモノは 3つ有るとお伝えしました。
1)管理された測定器 ・・・モノの側面から
2)正しい校正結果が出せる「手順」 ・・・方法論の側面から
3)正しい手順が出来る「人」・・・力量確認の側面から 今回は、そのPart Ⅲ「校正員の力量」についてお話します。
●現在、公的な「校正員」の取り決めは有りません。しかし、ISOでは「力量」
のある人が行うこととし、また、力量について次の様に求めています。
(ISO規格 6.2.2項「力量、認識及び教育・訓練」抜粋)
1)製品品質に影響がある仕事に従事する要員に必要な力量を明確にする。
2)必要な力量が持てるように教育・訓練し、又は他の処置をとる。
3)教育・訓練又は他の処置の有効性を評価する。・・・
●ここで「力量がある」とは、業務を遂行するのに必要な知識や技能があるのに
加え、それを使って実際に業務で行った経験を持っていることを言っています。
●当社は、お客様が保有するいろいろな機種の校正業務を行います。
機種によって、準備する標準器や校正手順、注意事項等が当然違います。
そこで、校正員に求められる力量は、機種毎に区別し、その技能を確認、
評価しています。
●校正員の力量は、次の様に定義しています。
1)校正作業手順の知識と技能
2)データ収集システムの取扱い
(詳細は、業務に活える情報:「CATシステム」をご覧下さい)
3)標準器の取扱い方法
4)計測器の基礎知識
5)安全に関わる知識
●当たり前の事ですが、本来、人は誰でも同じ答えが出せるとは限りません。
だからこそ、ISOは誰でも同じ答えを出すための、同じ手法と同じ
パフォーマンス(力量)を求めています。
●人がやる校正は、正しい標準器、手順が与えられても、それが実現できるか
どうかは分かりません。従って、とりわけこの「力量」が、一番難しい
テーマになります。
●ISOでの校正の正しさは、絶対的なことでなく、誰がやっても同じになる
相対的な正しさを、如何に確立させるかが基本だと考えています。
●従って、校正から見た「ISOの真髄」を一言で言えば、
『誰がやっても同じ条件で同じデータが出るようにすること』 と言えます。
だからISOでは、力量を確認し、評価し、教育することを求めているのです。