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業務に活える校正技術情報
2025.01.30
NKSメールマガジン No.38
今や「 スマートフォン 」は私たちの生活に切っても切り離せないものとなってきています。そのスマートフォンの中には「 計測 」アプリなるものがあり、校正専門企業に所属する身としては以前からその存在が気になるところでした。
計測アプリが、実際にどのぐらいの誤差で測定できるのか?皆様も少し気になりませんか?
なお、私のスマートフォン(iPhone)の計測アプリには「 計測(長さ) 」と「 水準器(角度) 」の2つの機能があり、切り替えて測定できるようになっています。
実は「 iPhone 」「 計測アプリ 」でネット検索すると、もう既に先人の皆様が長さの検証を行っている記事や、YouTubeの動画を見つけることができます。が、水準(角度)については、検証されている記事はあまり無いようです。
何故か?それは、長さは「ものさし」や「巻尺」で測ることができますが、角度は正確に測る道具が一般的では無いからだと考えています(分度器で角度は測れますが正確に測定するとなると難しいですよね)。
ですが、エヌケイエスには「 角度を正確に測る計測器 」、そして校正などのために「 正確に角度を作る器具 」があるのです。
ならば、長さの検証は皆様にお任せする事とし、今回は角度を検証したいと思います。
30° や 45° 等の任意の角度は「 ブロックゲージ 」という長さの基準器と「 サインバー 」という平面度、平行度や長さなどが規定された器具を使用します。この2つを組み合わせ、三角関数「サイン」を利用して角度を作成します。
サインバー
サインバーとブロックゲージ
直角スコヤ
90°は直角スコヤを使用します。
測定方法としては、水準が取れた場所(定盤)にスマートフォンを寝かせ、毎回、同様の方向に設置します。その時点でゼロの基点を取り、右上がり・左上がりでそれぞれの角度を3回ずつ測定してみます。そして、以下がその測定結果です。
基準値 | 右上がり | 左上がり | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
1回目 | 2回目 | 3回目 | 1回目 | 2回目 | 3回目 | |
0° | 0° | 0° | 0° | 0° | 0° | 0° |
30° | 30° | 30° | 30° | 30° | 30° | 30° |
45° | 45° | 45° | 45° | 45° | 45° | 45° |
90° | 90° | 90° | 90° | 89° | 89° | 89° |
正直驚きました!
「 正確度 」も「 精度 」も非常に高く、「 実用レベルで使える 」なかなかの代物だと感じてしまいます。
※ あくまでも私のスマートフォンの今回の検証結果であり、すべてのスマートフォンがそうであるとは限りません。一つの事例としてお考えください。
今回の検証結果から、スマートフォンの各機能も年々高性能となっており、「 最近のスマートフォンはあなどれない! 」ことがわかりました。
とはいうものの、専用の「 計測機器 」は精度や分解能はもちろん、環境に影響されにくく安心・安全な点や使用する際の利便性で大きく分があるのも事実です。そんな非常に質の高い専用の「 計測機器 」であっても、正しさの証明となる定期的な校正はかかせません。
エヌケイエスでは「 デジタル角度計 」や「 水準器 」等、角度にまつわる計測機器の校正に対応しています。
是非こちらからお問い合わせください。