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業務に活える校正技術情報
2024.10.10
NKSメールマガジン No.25
先日、自動車レースを観戦していたのですが、 「 タイヤの硬さ 」 の違いによって勝敗が決まるという展開で、最後まで結果が読めない面白いレースでした。
自動車レースでは気温、路面温度、気候、戦略などによってハード(硬め)、ソフト(柔らかめ)、ミディアム(硬めと柔らかめの中間)など選択するタイヤの硬さがレース結果を左右する重要な項目になります。
自動車レースに使用されるタイヤに限らず、ゴム製品の特性を評価する項目のひとつに 「 硬さ 」 がありますが、今回はゴムの硬さを測定する 「 ゴム硬度計 」 の種類や特徴についてお伝えします。
ゴム硬度計は、内部に組み込まれたスプリングの力で押針を試料に押し付けることによって硬さが 0~100 の数値で表示されます。
試料からの反発力が弱い場合は柔らかく数値が小さい、強い場合は硬く数値が大きいということになります。
また、ゴム硬度計の種類としてタイプ A、タイプ E、タイプ Dがあり、選択する硬さや押針の形状が異なります。
種類 | タイプ E | タイプ A | タイプ D |
---|---|---|---|
選択する硬さ | 「 タイプ A 」で硬さが20未満の値を示す場合に用いる。 ゴムの中でとても柔らかいものを測定するときに使用する。 |
「 タイプ D 」で硬さが20未満の値を示す場合に用いる。 最もよく使用される種類。 |
「 タイプ A 」で硬さが90を超える値を示す場合に用いる。 プラスチックに近い硬いゴムを測定する時に使用する。 |
押針の形状 | |||
試料の硬さ |
ゴム硬度には温度や長さのように単位はなく、測定に使用したタイプと数値で硬さを相対的に表します。例えば、 タイプA を使用して硬さの値が 45 を示した場合は「 ゴム硬度:A45 」と表します。ちなみにゴム硬度の目安としては、消しゴムが A50 、野球の硬球が A90 などとなります。
今回ご紹介したゴム硬度計は、当社では年間約 300台 の校正実績があり、非常に多くのお客様からご依頼を頂いています。
校正には「 ゴム硬度計荷重検査器 」という標準器を使用して、ゴム硬度計の押針の部分に規定の荷重を加えて指示校正を行います。
メーカ・機種問わず当社で対応しておりますので、校正にお困りの際はここからお問い合わせください。