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2024.08.22

単位の「トン」には兄弟がいた!

NKSメールマガジン No.18

1トンは、1トンだよね?

7月の日本の月平均気温は、統計を開始した1898年以降、7月として昨年の記録を更に上回り、最も高くなったようです。
8月も暑い日が続いていますが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。

その暑い中、荷物を届けてくれる運送会社さんから教えてもらった話ですが、質量を表す「トン」には余り知られていない兄弟がいるようです。

今回はその兄弟について紹介します。

「 1トン = 1,000kg 」とは限らないのです

トンの歴史をみていくと、イギリスで船に積める樽の数量を数える際に叩いた「トン・・・トン・・・」という音が由来となっているとの事で、「 タル 1杯 に入る水の重量 = 1トン 」からきたようです。

換算は、1トン = 20cwt(ハンドレッドウェイト)と決められたのですが、厄介なことに「イギリスでは、1cwt = 112ポンド」「アメリカでは、1cwt = 100ポンド」という換算の違いがありました。そのため、ポンドはどちらも同じ 0.45359kg なのですが換算するとイギリスでのトンは、約1,016kg となり一方、アメリカでのトンは、約907kg となり 100kg 以上の差が生じる状況となりました。

その後、メートル法が国際的に制定されるのですが、元々メートル法には質量の単位としてキログラムまでしかなく、トンという単位はありませんでした。

そこで20cwt換算でのトンに近づけた、メートル法におけるトンとして、 1トン = 1,000kg と規定される事になり、メートル法を使用している国では、1トンは 1,000kg として使われるようになりました。

質量トン( t )、ヤードポンド法とメートル法の関係
トン( t ) ハンドレッドウェイト( cwt )換算 ポンド( lb )換算 SI単位( kg )換算
イギリス
1 1 × 20 112 × 20 50.802345 × 20
≒ 1,016
アメリカ
1 1 × 20 100 × 20 45.359237 × 20
≒ 907
メートル法
1 1,000

改めてトン 3兄弟 を紹介すると

見た目は同じトンという事で分かりにくいので、kgの大きさに直した形で改めて紹介します。

まずは、一番有名なトンは、 1,000kg のトンですね。

大きなトン( 約1,016kg )は、英トンロングトンなどの形で区別され呼ばれます。

小さなトン( 約907kg )の方は、米トンショートトンなどと呼ばれます。

もし、海外向けのお取引がある場合は、兄弟を間違えないようにお願いします。

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