{{navs.title}}

TOPICS

2024.08.01

同じ文字でもところ変われば品変わる。“一分”といえば?

NKSメールマガジン No.16

教える側も受ける側も。無意識だから気づきにくい“業界用語”

暑い時期が続いていますが、今年入った新入社員が現場作業で経験をさらに重ねる時期に入りました。初期教育の知識を実践の場で身につける段階で、様々なお客様の現場、作業に従事する中で先輩社員から作業安全や作業のコツなどの指導を受けています。

先輩社員が指導する際に気を付けないといけないことの一つは、極力一般的な言葉で説明することと、相手の理解を確認することだと思います。限られた業界・範囲内でのみ伝わる業界用語専門用語は、キャリアを重ねた社員であるほど日常的に使用しているため、専門用語であることに気づきにくいのです。しかも、同じ文字や発音で別の意味がある場合、相手に異なる意味で伝わる場合があります。

そこで今回は、注意が必要と思った事例についてご紹介します。

“一分(いっぷん、いちぶ)”の事例

唐突ですが、皆さんは “一分” を見た場合、何を示していると想像しますか?

前後の会話や、書類上であればその表記次第で様々な意味がありえます。

“一分(いっぷん、いちぶ)”の事例
“一分” 単位の種類 意味
時間 60秒
角度 (1/60)度 ※角度1度の1/60
配管や継手サイズ 1/8インチ ※1インチを1/8に区切ってその分子を呼び名にする(呼称は“いちぶ”)。
尺貫法 1/10寸(3.03mm) ※1寸≒3.03cm
堤防等の法面の勾配 高さ1に対し水平0.1(かなりの急角度)
歩合(割合) 1/100 ※野球の打率などで使われる割分厘の表記
状態の表現(割合) 1/10 ※一分咲き

ちょっと強引な例も挙げましたが、時間や割合、また長さにしても尺貫法とインチ表記など、計測に関わる分野で“様々な意味合い”を取り得ることがお分かりいただけるかと思います。

ベテランほど業界用語や、新人の “分からない” に気付きにくいので注意

当社の場合、最も多く遭遇する使用例は『継手サイズ』で“いちぶ” です。

作業者間での、配管に接続する継手の準備や指示の会話で頻出します。『“さんぶ”のワンタッチ(継手)取って』など。
“1/8”となんとも馴染みの薄い区切りや、インチ基準、そして継手に刻印などがないのでネジの見た目サイズで判断するしかなく、入社当初は随分戸惑ったことを覚えています。

数か月もすると慣れて、意識せずとも正しいものを選べるようになります。

業界用語は無意識に使ってしまうので、使わないように注意をするといっても限度があります(かなり難しい)。なので、伝えた相手に正しく伝わっているかこまめに確認したり、分からないことがあれば気軽に聞ける関係性を作ることに注意を払うことが、大切だと思います。

上記内容についてのお問い合わせ(Mail・TEL)/資料請求