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2024.07.25

クリーンルームってどんな部屋??

NKSメールマガジン No.15

クリーンルームとは、空気中の目に見えないような、ほこりやゴミの混入を防ぐための部屋であり、医薬品や化粧品、精密機器など製造工程において異物を付着させない目的で使用されます。

クリーンルームには守らないといけない「4つの原則」があります。また、工業用(ICR)食品医薬品用(BCR)の2種類があります。

クリーンルームの守らなければいけない「4つの原則」

4つの原則には「微粒子・細菌を持ち込まない」「発生させない」「蓄積させない」「排除する」があります。

クリーンルームの仕組み

クリーンルームは、空気を循環させ、HEPAフィルターを通過した正常な空気を絶えず供給して、室内を陽圧に保たれた空間を作りだしています。

各要素の働きと機能
機器名 働き・機能
①空気調和装置 空気の温度や湿度を調整する。
②ファン(給気) 室内に空気を押し込む。
③給気ダンパー 給気風量を調節する。
④HEPAフィルター 気中の塵埃を取り除く。
⑤差圧計(フィルター) フィルターの目詰まり状態の目安とする(目詰まりすると差圧が高くなる)。
⑥クリーンルーム 空調・清浄化された空気で満たし、外部と隔離する空間。
⑦温湿度計 室内の温湿度を測定する。
⑧差圧計(室圧) 室内圧力を測定する。
⑨排気ダンパー 室内からの排気量を調節する。室圧を制御する。
⑩ファン(排気) 室内からの空気を排除する。
⑪FFU
(ファンフィルターユニット)
室内の空気の塵埃を取り除いて戻す。

JISでのクリーンルームの定義は、以下のようになっています。

JIS B 9920-1:2019 クリーンルーム及び関連する制御環境

・・・前略・・・

3 用語及び定義
 この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
3.1 共通事項
3.1.1
クリーンルーム(cleanroom)
 浮遊粒子数濃度によってクラス分類され,粒子の流入,発生及び残留を制御するように設計,建設及び運用されている室。

注記1 浮遊粒子数濃度によってクラスを規定する。

注記2 化学的,微生物又はナノスケール粒子に関する空気中の清浄度,及び粒子,化学的,微生物又はナノスケール粒子に関する表面上の清浄度を規定し,管理することができる。

注記3 温度,湿度,圧力,振動,静電気などの関連する物理的パラメータも,必要に応じて管理することができる。

・・・後略・・・

JIS Z 8122:2000 コンタミネーションコントロール用語

・・・前略・・・

d)清浄装置
1) 共通
番号:4001 クリーンルーム

コンタミネーションコントロールが行われている限られた空間であって,空気中における浮遊微小粒,浮遊微生物が限定された清浄度レベル以下に管理され,また,その空間に供給される材料,薬品,水などについても要求される浄度が保持され,必要に応じて温度,湿度,圧力などの環境条件についても管理が行われている空間。

・・・後略・・・

クリーンルームは、室内の清浄さ(空気中の塵埃・微生物を一定以下にする)以外にも、温度、湿度、圧力など環境条件が制御できることが必要とされます。

クリーンルームの評価をしたい

クリーンルーム内で行う作業は、その特質上、高い清浄度(きれいな空気環境)が求められますが室内の清浄度は室内への出入り、空調の給気量や隣り合う室間の気流、差圧など様々な影響を受けます。

そこで、クリーンルームを設計/運用する場面では、用途に適した性能を設備が発揮するよう考慮されますが、様々な要素で成り立っているため、実際に運転した場合の室内の状況は測定しないことには分かりません。

⇒こんな時には、クリーンルームの清浄度が必要なレベルになっているか、あるいはその清浄度を維持するために必要な送風量、周辺室との気流関係や差圧(室間差圧)の確認が有効です。

詳しくはクリーンルームの評価(https://www.validation-wa-nks.jp/oyakudachi-joho/cleanroom.php)をご確認下さい。

上記内容についてのお問い合わせ(Mail・TEL)/資料請求