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2011.09.29

校正のトピックスNo.115
【pH標準液(その1):未開封といえども保存の仕方で変化する?】

NKS流「ためしてガッテン!」

未開封なら大丈夫なの?

    • 以前、一度開封したpH標準液の賞味期限についてお伝えしました。
    • 今回は、未開封の標準液の保存方法について2週にわたりお伝えします。
    • pH標準液のラベルに「直射日光を避け、25℃以下で保存、凍結不可」と保存する際の注意事項が記載されています。
    • そのため、冷蔵庫で保存したり、室内や倉庫で保存されている場面をよく見かけます。

  • しかし、冷蔵庫や温度管理のされていない室内や倉庫では、冷えすぎて標準液が凍ってしまったりといったことは有りませんか?
  • そこで、今回はpH標準液を凍らせてしまうとpH値にどのような影響があるのかを実験してみました。

実験してみました。

    • pH標準液を冷凍庫で凍らせて実験してみました。
      【使用した測定器】
      ハンディpH計:型式:HPH-110 DKK製
      pH標準液:7,9pH標準液(第2種)

実験結果から

    • 実験結果から7pHでは変化が有りませんでしたが、9pHについては+0.02pH高いpH値となりました。

凍らせてしまった場合は、新しいpH標準液で確認して使用することがポイントです。

  • 今回の実験結果から、一度凍ってしまった9pHの標準液は、僅かですがpH値が高く変化していました。
  • 7pHの標準液については、以前実験した開封後の変化と同様にほとんど変化が有りませんでしたが、9pHの標準液は、開封後の変化とは逆にプラス側に変化していました。
  • この結果から、pH標準液は一度凍らせてしまうと僅かですがpH値が変化してしまうことが解りました。
  • したがって、凍らせてしまった標準液を使用する際には、未開封で保存してあっても、未開封で凍っていない標準液、もしくは、新しく購入した標準液と比較して狂いが無いかを確認することがポイントです。
  • ちなみに、JCSS証明書付きの標準液の保存条件は、「直射日光を避け、15℃~25℃」と温度の下限値まで記載がされています。
  • 次週は、直射日光に当てて保存していた標準液の実験結果についてお伝えします。

関連情報をご紹介します。

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