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2010.07.15

校正のトピックスNo.57
【ノギス】:すべては板バネが原因でした。

NKS流「ためしてガッテン!」

どのあたりで挟んでいますか?

    • ノギスは、容易に、精度良く長さを測定でき、幅広く使用されています。
    • 測定する際、ジョウの先端部分で、測定するものだと思っていませんか?
      (図1)


  • 使用上の注意事項に「一般の外径測定には、ジョウの本尺に近いところで使用するようにする。」と記載がありました。
  • では実際に、ジョウをあてる位置で、どのくらい測定誤差が生じるのでしょうか?
  • そんな疑問から、A,B,Cの3人で、ジョウの元、中央、先で測定をしてもらい、どのくらい測定に差が生じるか検証してみました。

検証してみました。

    • 25mmのブロックゲージを、外側ジョウ測定面の元、中央、先で、A,B,Cの3人に各々測定してもらいました。(図2)
    •  【被測定器】デジタルノギス 型式:CD-30C、ミツトヨ製測定範囲:0~300mm、器差:±0.03mm
    •  【標準器】ブロックゲージ ミツトヨ製、25mm、0級



実験結果から

  • 元にあてて測定した結果は、24.99~25.02mmと0.03mmのバラツキだったことに対し、先にあてた場合は、24.90~25.02mmと元と比べ4倍の0.12mmのバラツキが生じました。

板バネがバラツキの要因でした。

    • 本尺とスライダのすき間には、板バネが入っていて、ある程度以上の力を加えると、スライダのジョウが傾き、測定誤差の要因となります。(図3)

    • そのため、測定する場所が先になればなるほど、少しの力の入れ具合で、測定のバラツキが大きくなります。
    • ちなみに、アナログノギスの場合は、本尺目盛とバーニヤ目盛が真っ直ぐになる状態を確認する事で、ジョウの傾きが無いことを確認できると教わったことがありました。
    • しかし、実際には、目視で確認することは困難でした。(図4)


  • したがって、ノギスの測定のバラツキを少なくし測定精度を高めるには、
  •  1)できるだけ本尺に近い元付近で測定すること。
  •  2)ぎゅっと挟むのではなく、力を入れすぎず当てる感覚で測定すること。
  •  が重要です。
  • 普段、容易に使っているノギスも、使い方によっては、注意が必要です。

関連情報をご紹介します。

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