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TOPICS
業務に活える校正技術情報
2009.09.02
校正から見た「計測器の管理」
●計測器の管理シリーズから、『校正に関わる規格の原典』を、紹介しながら
当社は、その原典に従ってムダのない校正業務を実施しています。
●お客様からの問い合わせに、
「JIS規格のどこに校正ポイント数や判定精度が書かれているのか?」
「JIS規格の番号を教えて欲しい」
●今回は、JIS規格とISO規格の対比表を用いて、各規格のどこに、
測定ポイントや判定精度が記載されているのかをお伝えします。
●測定ポイント数は、JISとISOでは、こんなに違います。
JIS:「工業プロセス計測制御機器の性能表示法通則」JISC1803の6項の中で、
「試験機器の入力の下限値と上限値を含む5点以上」と
決められています。
ISO:7.6項の中で、「製品の要求事項に対する適合性を実証するために必要な
測定を明確にすること」と規定しています。
従って、製品品質の正しさを測定している測定器の実際の使用範囲から
測定ポイントを決めることができます。
●精度も、JISとISOでは、こんなに違います。
JIS:機種毎に、JIS規格で規定された値、又はメーカのカタログ保証精度
ISO:上記7.6項から、製品の品質許容範囲内の任意に設定することが
できます。
●焼入炉の温度をコントロールしている温度調節計を事例にした、JISとISOの違い
●JISの場合は、
【測定ポイント】 JIS C 1803 -1995 で規定
0/300/600/900/1200 ℃の5点
【判定精度】 メーカのカタログ仕様から
±1.2℃
●ISOの場合は、
【測定ポイント】 実際の設定温度を中心に
700/800/900 ℃の3点
【判定精度】 標準作業手順(製品許容範囲)から
±3℃
●規格によって、品質管理機器の校正で求められる校正ポイント、判定精度は
異なっています。
●管理方法を決めるときに考慮する要点は、
①品質の許容範囲からくる要求精度は、JISなのか、ISOなのか
②管理するポイントは、目盛全体なのか、使用範囲前後なのか
③管理する周期は、半年なのか、1年なのか、それ以上なのか
の3点です。
●従って、品質の許容範囲で校正ポイントを絞り込んだり、判定精度を決める
ことでムダのない、実態に合った校正業務を実現することができます。
●当社は、お客様と協議して、規格の原典から一番合理的な校正ポイント、
判定精度をご提案します。