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2019.11.07

校正のトピックスNo.485
【気になる”機”と”器”。この”き”はどっち?】

気になる「機」と「器」

  • 社内手順書のレビュー会議で、メンバーから『素朴な疑問だけど』と質問をもらいました。
  • 『作業手順書の名称は対象機器名の”輪郭形状測定機”。手順中には”標準器”とある。「機」と「器」で変えてる理由ってあるの?』(標準器・・・校正作業で基準となる測定機器の社内呼称です)

 

  • 確かに、口語ではいずれも”き”で、さらに「機」と「器」の二つをくっつけて”機器”とできるくらい、似た場面で使われる文字です。
  • 日常の生活では意識することは少ないかもしれませんが、社内の文書では使い分けています。
  • そこで、今回は当社での「機」と「器」の基本的な使い分けについて紹介します。

 

「機」は、「器」より複雑なモノ

    • 「機」と「器」を辞書で調べると以下のように示されています。
    • 「機」・・・からくり、しかけ、仕組み
    • 「器」・・・うつわ、道具、用具
    • 「機」の意味に”しかけ、とあるように「器」に比べるとモノが複雑そうです。
    • それぞれの漢字が付いている、計器と家庭用品をいくつか挙げてみました。

 

    • 「機」・「器」が付くモノの例

  • いかがでしょうか?例に挙げたモノを想像してみると、
  • 「機」はモータなどでの駆動部があり複雑で、ドンと据付ける大きなもの
  • 「器」はそれらに比べると、動作部がなく(或いは単純で)可搬できる位の大きさ
  • といったイメージになるのではないでしょうか。

使い分けのポイントは”複雑さ”と”大きさ”

    • 社内文書の用語は、基本的にJIS(日本工業規格、、、ではなく、今は日本産業規格ですね)を拠り所にしています。(可変抵抗器や、水準器など)
    • 用語の定義が見つからない計器や装置名称は、メーカさんのHPなどを確認し、できるだけ一般的な用語となるようにしていますが、同様の機種でも表記が分かれていることも有ります。
    • 拠り所が見つからないなど判断に迷ったとき、当社では、それらを表す言葉として概ね以下のように使い分けています。

 

    •   大型・複雑なもの →「機」
    •   小型・単純なもの →「器」

 

  • モノを英単語で表したときに、machineは「機」、Instrumentは「器」と考えるとさらにイメージがスッキリします。(もちろん、例外もあります)
  • たった一文字にこだわり過ぎじゃないか?と思われる向きもあろうかと思います。
  • しかし、手順書は作業の肝になる文書。
  • ですので、出来る限りの根拠をもち、細部まで意識されたものにしたい、という想いで作りこんでいます。

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