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2014.06.12

校正のトピックスNo.242
【ガラススケール:遠目からみると高精度?でも、近づいて見ると・・・】

NKS流「ためしてガッテン!」

ガラススケールなのに、大きな誤差?

    • ガラススケールは、ガラス製の直尺で1mmや5mm間隔で目盛線が書かれていて、小さな物の長さを高精度に測れます。
  • よく見かける金属製の直尺の目盛線は、0.1~0.3mm程度の誤差に収まるように目盛が刻まれていますが、ガラススケールは数μmぐらいの精度で目盛が刻まれていて、金属製直尺と比べて100倍ぐらい高精度です。
  • そのため数μmを読み取る為に、目盛を拡大させて校正を行うのですが、拡大してみると予想外な事実に遭遇する事があります。今回は、その一例をご紹介します。

拡大すると、こんなにも目盛線の引き方に差があります

    • 線間を校正する為に、目盛線を拡大して真ん中の位置を確認するのですが、製品によって次のような苦労があります。
    • A社のガラススケールを拡大してみると、目盛線の両端がデコボコに波打っています。この製品の線の太さは25μmなので、デコボコの部分だけで既に数μmの誤差があります。そのため、線の真ん中を探すにしても、数μmの誤差が含まれてしまう事があります。
    • 一方、B社のガラススケールを拡大してみると、目盛線の両端がとても綺麗です。そのため真ん中も探しやすいです。

目盛線の真ん中で読む事がポイントです

    • 製造メーカに尋ねると、目盛を刻むときに、線間の精度は仕様をみたしているとの事ですが、技術的な問題もあって、目盛線の両端がデコボコになり、最大で10%の誤差があり得るとの事でした。
    • 白黒の境目は見やすい為、線の端から線の端で測定しがちですが、デコボコ分の誤差+線間誤差となり、意外に大きな誤差になります。そのため、より精度よく測定するには、線の真ん中と線の真ん中で読む方法をお勧めします。

関連情報をご紹介します。

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